フリマアプリの教科書

メルカリ、ラクマ、ヤフオクなどフリマアプリの使い方を徹底解説

メルカリで相手が取引キャンセルに応じてくれない場合はどうなる?

メルカリでは双方のキャンセル意思が揃った場合、取引キャンセルができる。

しかし、円満なキャンセルに至らないケースも多い。

片方はキャンセルを主張するが、片方はそれを受け入れてくれない。そういった時にメルカリではどのような判断になるのか?という点について紹介する。

メルカリで相手が取引キャンセルに応じてくれないケース

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僕の友人が実際に遭遇したケースだが、あれこれアドバイスをして最終的には取引キャンセルをすることができた。

相手の主張が激しく友人が強く動揺していたので、同じようなケースに遭遇した人の参考になればと思う。

 

<友人が遭遇したケース>

メルカリで洋服を購入。前から狙っていたブランドということもあり、見つけて即購入。

購入後、すぐにサイズ違いに気づき出品者に連絡。しかし、出品者はメルカリの規約を盾に取引キャンセルに応じず商品を送る、手続きを粛々と進めるの一点張り。

 

メルカリでは取引キャンセルが出来る場合を規約に記載しているが、これは双方のキャンセル意思が合致した場合のみキャンセルできると明記されている。

https://www.mercari.com/jp/help_center/article/281/

 

規約というのはメルカリが独自に定めているガイドライン、ルールだ。日本の法律ではない。

まず大前提として、こちら側に落ち度はある。商品確認が漏れ、本来欲しいと思っていない商品を購入してしまったことだ。

 

このような場合、購入者が受けるペナルティは自己都合による取引キャンセルのマイナス評価であって、欲しくもない商品の代金を支払わされることではない。

こちらは一度、購入ボタンを押しているわけだが明確に取引キャンセルの意思表示を示している以上、一方的に商品を送りつけて代金を支払わせる行為は少々度が過ぎていると言える。

出品者は「分かりました、次回から注意してくださいね」と言って再出品をすれば済むだけの話しなのだから。何も被害は被っていない。

 

メルカリ運営側の判断

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結果的にはメルカリ運営側の判断としては、取引キャンセルという方向で話しが進む。

最初は規約を引用して取引をそのまま進めてくださいと言ってくるケースもあるが、こちらはミスを認め取引キャンセルの意思を明確に表示している以上、一方的に商品を送りつけて代金を回収するような行為をメルカリ運営側は支持しない。

 

商品が送られても受取拒否をする

こうしたやり取りの最中に、一方的に商品を送ってくる出品者もいる。友人のケースもそうだった。

しかし、こちらが望まない商品には「受け取り拒否」という形で対処することができる。

簡単に言うと、ヤマトや郵便局が配送してきても「受け取りを拒否します」という意思表示だけでOK。

ネコポスやゆうパケットなどポスト投函される場合(配達員と対面しない場合)でも、未開封のまま窓口に持っていけば受け取り拒否は受理される。

 

やっていけないこととしては、

  • 受け取りのサインをすること
  • 梱包状態から開封すること

上記のケースの場合、受取の意思ありと見なされて受取拒否は却下されるので注意しよう。

 

参考:メルカリで受取り拒否はできるのか?トラブルを回避する受取り拒否の方法 - フリマアプリの教科書

 

片方のみの取引キャンセルは何を根拠にしているのか?

今回は購入者側のケースを例に話しているが、僕自身逆のケースでトラブルに遭遇したことがある。

僕が遭遇したケースは出品金額を間違えて出品し落札されたこと。

具体的には4万円の商品を間違えて4000円で出品してしまった。

 

速攻で落札されて自分のミスに気づき、すぐに購入者に連絡を取ったが「そんなの知らない。自分は4000円で購入して支払いも済ませた。早く商品を送れ」の一点張り。

 

人間は何もミスをしない生き物だろうか?ミスをする側が悪いと言えばそれまでだが、全くミスをしない生き物とは言い切れない。

 

こうしたケースでは民法でいう所の錯誤無効(民法95条)が適用されると思われる。

民法第95条

意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

 

法律行為とは、ここでいう売買契約だ。

簡単に言うと、取引(売買契約)において勘違いがあった時は取引を無効にしますよ。というもの。

  • 金額を間違えてしまった
  • 説明文を読んでいたらサイズ違いに気づいた

様々なケースにおいて人はミスをする生き物だ。そのミスにつけこんで、取引を強制的に進めることはできない。という点を法律(民法)は定義している。

 

話しは変わるが、過去に女性行員のミスで預金者の男性に4000万円という金額が支払われるケースがあった。銀行はすぐそのミスに気付き、預金者に菓子折りを持って謝罪訪問。

しかし、預金者は自分が振り込まれたお金なので好きに使うという主張の一点張り。

結果は言うまでもないが、悪意のないミスによる行為は一方的に錯誤無効が主張できる。

 

メルカリの規約では双方の同意がある場合、取引キャンセルできると定められているがそれはあくまでメルカリが定めたルール。

仮に裁判になった場合、錯誤無効として契約自体は無効と判断されるだろう。法律の前では規約は意味を為さない。

 

まとめ

色々、説明したが端的にまとめると

  • 片方が望む取引キャンセルは成立する
  • ただし、評価ペナルティは付く可能性もあるのでそこは覚悟すること
  • 自分のミスに変わりはないので、謝罪の意思を示すこと

 

購入者目線で紹介したが、逆もまた然りで出品者側からも相応の理由があれば取引キャンセルはできる。

 

ただし、片方のみの意思で取引キャンセルができると言ってもそれを乱発するような行為はNGだ。迷惑行為と見なされアカウント停止処分もあるので注意しよう。